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CFD 金(ゴールド)の特徴

金(ゴールド)の特徴を解説します。ゴールドはリスクオンの時には売られ易く、リスクオフの時に買われ易いという傾向があります。

 

 

 

 

 

【金融政策とゴールド】

ゴールドは金融緩和が行われるとレートが上昇し易くなります。特にアメリカの中央銀行であるFRBの金融緩和が重要です。理由は大きく分けて2つあります。

【通貨の価値の希薄化】

金融緩和が行われると通貨の価値は下落傾向となります。すると通貨から別の資産へと資金が移動します。移動先としての有力候補が世界中で普遍的に安定した価値が認められているゴールドです。ゴールドは無国籍通貨と呼ばれており、法定通貨の価値が下落する際には第2の通貨として注目されます。

【金利低下】

ゴールドは保有していても金利はつきません。それに対して通貨には金利がつきます。しかし国債増発や政策金利の利下げという金融緩和が行われますと、金利低下により通貨を保有している旨味が低下します。金利低下自体も通貨を保有する旨みが低下する要因ですが、その事を意識した通貨の売りによって通貨価値が下落する事も相対的にゴールドの価値が上昇する要因となります。

【株式とゴールド】

株式はリスク資産、ゴールドは安全資産という位置づけです。株式とゴールドは逆相関です。

好景気である時や政治や世界情勢が安定している時はリスク資産の価値が上昇傾向となります。

例えば失業率が低く給料も高いという状態ならばその地域の人達の大多数が高い購買力を持っており消費が旺盛になります。すると企業の売り上げが向上して順調に株価が上昇し易くなります。

この場合は安全資産であるゴールドからリスク資産である株式へと資金が移動しますので、安全資産であるゴールドのレートは伸び悩む事になります。

 

不景気である時や政治や世界情勢が不安定の時はリスク資産の価値が下落傾向となります。

例えば戦争によりインフラが破壊されると物流の停止や衛生状態の悪化による病気の蔓延などでその地域の経済は停滞します。その様な状況では企業の収益が下落して株価も下落していく事になります。

この場合リスク資産である株式から安全資産であるゴールドへ資金が移動してゴールドのレートは堅調推移となります。

【世界情勢とゴールド】

中央銀行のゴールド保有量の推移に注目。中央銀行のゴールドの保有量が増えるという事は需要が高まる、ゴールドのレートが上昇するという事です。「自国通貨の安定化」と「ドル依存からの脱却」が目的です。

ドルは世界の基軸通貨であり、世界中に広く使用されています。それだけ信頼性が高いという事ですが、ドルに依存するという事はドルを発行している国であるアメリカの顔色を伺いながら政治を行う事になります。それを避けて飽くまで自国の為の政治を行える様にする為に「ドル依存からの脱却」を目指して中央銀行がゴールドの保有量を増やすという動きをする事があります。この動きは主に「対米関係の悪化」・「戦争」・「国際的な分断」が起きた時に見られます。

 

 

 

【スタグフレーションとデフレの両方に強い】

【スタグフレーションに強い理由】

インフレ、つまり物価高の場合は相対的に通貨の価値が低いという事になります。

通貨の価値が低下するのであれば保有資産の通貨の割合を減らすべきです。代わりに増やすべき資産は価値が安定しており価値の下落リスクが低い資産が適切です。その資産とはゴールドです。

但し、好景気の場合はリスク資産への投資が活発になる可能性が高い為、現在起きているインフレが賃金上昇を伴う健全なインフレなのか、賃金上昇を伴わないスタグフレーションなのかを見極める必要があります。ゴールドなどの安全資産への資金移動が活発になるのはスタグフレーションの場合です。

見極めるには主にアメリカの以下の経済指標を確認するのが有効です。

「物価が上昇しているかどうか。以下の3つはいずれも数値が高いと物価高が進行しております。」

【消費者物価指数(CPI)】

【生産者物価指数(PPI)】

【PCEデフレーター】

「好景気や賃金上昇を伴っているか。失業率は低い方が好景気、平均賃金は高い方が賃金上昇を伴っております。以下の中で他の3つはいずれも数値が高い方が好景気です。」

【国内総生産(GDP)】

【ADP雇用統計】

【非農業部門雇用者数変化】

【平均賃金】

【失業率】

【デフレに強い理由】

デフレが続くという事はその国の経済が停滞している事を意味します。日本の失われた30年という言葉をお聞きになった事があるでしょう。日本は過去約30年に渡りデフレが続いて経済が伸び悩んでおります。その30年の間にアメリカ経済は堅調に成長しております。日本の主要な株価指数である日経平均株価とアメリカの主要は株価指数であるNYダウやNASDAQ100などを比較すれば一目瞭然でしょう。

デフレが続いてその国の株式などの金融資産が軟調である中ではリスク資産に積極的に投資しようという流れには中々なりません。そうなると資産の流れは安全資産へと向かう事になります。代表的な安全資産と言えばゴールドです。

【大相場ではリスク資産に収益性が劣る】

ゴールドは価値が安定している投資対象です。という事はゴールドのレートはボラティリティが大きくなり難く、ゴールドへの投資では短期的に大きな利益を獲得し難いという事です。その点、株式を始めとしたリスク資産に位置付けられる投資対象は短期的に大きな利益を獲得出来る可能性があります。

【まとめ】

ゴールドは普遍的に安定して価値がある安全資産であり、暴落のリスクが低い。

スタグフレーションとデフレの両方に強い。健全なインフレには弱い。

メジャーな株価指数よりボラティリティが小さい。

ゴールドはリスクオンで売られてリスクオフで買われる。

以下にゴールドとの相関性を示します。いずれもアメリカが最も影響力が大きい傾向があります。

【ゴールドと正相関】

「スタグフレーション」「デフレ」「金融緩和」「不景気」「世界情勢悪化」

【ゴールドと逆相関】

「通貨」「政策金利」「株価」「国債利回り」「好景気」

 

 

 

#この記事は筆者(tetsuryu)の独自解釈であり内容の正確性を保証するものではありません。