FXのエントリーは指値を使うよりストリーミングや逆指値を使う方がお勧めです。実は指値でのエントリーで勝つのは困難であり上級者向けです。その根拠と逆指値でのエントリーのコツを解説します。
- 【指値注文は逆張りである】
- 【指値注文はチャートの推移の変化に対応し難い】
- 【指値注文はファンダメンタルズの変化にも対応し難い】
- 【エントリーは逆指値かストリーミングでの注文がお勧め】
- 【予約注文でエントリーするなら逆指値で】
- 【逆指値でのエントリーのコツと注意点】
【指値注文は逆張りである】
指値注文は予め指定したレートに到達した時に自動で注文が成立する様にしておく予約注文です。
現在のレートより低いレートで買い、又は現在のレートより高いレートでの売りとなります。別の言い方をするとレートが下がれば買い、上がれば売りです。これはレートが動いている方向と反対方向へ注文を出すという事です。つまり逆張りです。
FXは上がるから買う、下がるから売るの順張りでエントリーするのが基本です。
【指値注文はチャートの推移の変化に対応し難い】
露骨な逆張りでのエントリーだと、どんどん含み損が増えて行くリスクが高いのは勿論の事ですが、上昇トレンド発生中の押し目買いであってもピンポイントで下げ止まる瞬間を狙って買うのは極めて困難です。下落している最中に買うと殆どの場合は買った後は多かれ少なかれ買ったレートより低いレートに速やかに下落する事となります。
リアルタイムでチャートを注視して下げ止まるタイミングを見計らって満を持して買うのとは異なり指値注文は予め指定したレートに到達すれば、その時点での相場状況がどんな状態であれ問答無用で即座に約定してしまうので、指値注文を設定した時点では綺麗な上昇トレンドであったとしても、約定した時は急落している最中での露骨な逆張りとなってしまう事もあります。
【指値注文はファンダメンタルズの変化にも対応し難い】
チャートの推移だけでなく、指値注文を設定してから約定するまでの間にファンダメンタルズの状況が変化しているケースもあります。
例えばイギリスの重要度が高い経済指標が専門家の予想を大きく上回る結果であり、市場参加者は素直にポンド買いで反応。ポンドドル大幅上昇。
発表直後だけでなく、その後もポンドドルは明確な上昇トレンドが続いていました。
この流れに乗って押し目買いをしようとして指値を設定しました。堅調な推移が続いていたので買い目線で問題無いと判断して席を立ちました。
しかし暫くしてから取引画面の前まで戻って来ると、画面を見て唖然とします。ポンドドルが暴落しており、短時間で大きな含み損となっております。
原因を調べるとアメリカの重要度の高い経済指標が非常に良好であった為、急速にドルが買われているという状態でした。もし逆にアメリカの重要度の高い経済指標が非常に悪い結果であったとしたらポンドドルは押し目を付けずに指値が約定する前に大幅上昇してしまったが故に全く利食い出来ず、それはそれで失敗となるでしょう。
上記の様な経験をされた方は少なくないでしょう。
経済指標以外にも要人発言や突発的な事件でそれまで発生していたトレンドに逆行する方向へレートが急変動する事もあります。
【エントリーは逆指値かストリーミングでの注文がお勧め】
予約注文を使わずストリーミングでエントリーを行う場合はリアルタイムでチャートやニュースを確認してテクニカル分析やファンダメンタルズ分析を行ってからエントリー出来るので、指値注文の様に注文設定を行った時と約定した時とで状況が異なっているが故の不適切なエントリーを避ける事が出来ます。
【予約注文でエントリーするなら逆指値で】
逆指値でのエントリーには以下の2つメリットがあります。
【思惑と反対方向のトレンドでエントリーしてしまうリスクを回避出来る】
指値で買う場合は指値注文を設定した時は上昇トレンド発生中でしたが、約定した時は下降トレンドに変化しており下落している最中に買ってしまったという事態が発生するリスクがありますが、逆指値で買う場合はそのリスクを避ける事が出来ます。現在のレートより高いレートで買うのですから上昇している最中に買う事が出来ます。
【高確率で速やかに含み益が増加する】
上昇している最中に買うと殆どの場合は買った後は多かれ少なかれ買ったレートより高いレートに速やかに上昇する事となります。特に急上昇中に買った場合(又は急落中に売った場合)は一気に含み益が大幅に増加します。
もし【指値注文はファンダメンタルズの変化にも対応し難い】の項目でご説明した画像の青〇の新規注文が指値買いではなく逆指値売りだとしたら一気に大きな利益を獲得する事が可能である事がお分かり頂けるでしょう。
【逆指値でのエントリーのコツと注意点】
【明確にトレンドが発生している時に買う】
レンジ相場の場合は一方向に大きく動き難く逆指値でのエントリーだとレンジの高値圏での買いや安値圏での売りとなってしまいがちです。
ブレイクアウトを狙おうにもFXはトレンド相場よりレンジ相場の方が多く、ブレイクアウトが発生したとしても長続きせずにレンジの範囲内に戻ってしまう事が珍しくありません。
方向性がはっきりしているトレンド相場の時に上がっている最中に買う(又は下がっている最中に売る)事を意識しましょう。
【ボラティリティが大きい時を狙う】
ボラティリティが大きくなる要因は主に以下の3つです。
①為替に大きな影響を与える経済指標や要人発言などのニュースが入って来た時
②オーダーが乏しい時
③大量の損切りが出ている時
上記の3つ全てに共通して言える事は押し戻りを付けずに一気に一方向へ大きくレートが動く事が多いという事です。
明確な上昇トレンド且つボラティリティが大きい時に買えば自分が買ったレートが既にかなりの高値圏であっても、殆ど下がらず一気に利食いのポイントへ突き進むという事が珍しくありません。
【規模の大きい反対方向のオーダーに注意】
自分がエントリーを考えているレート付近に規模の大きい反対方向のオーダー(自分が買う場合は売り注文、自分が売る場合は買い注文)がある場合はレートが含み益が増える方向へ動き難くなるリスクが高いので、逆指値の設定時及び逆指値の約定に近いレートまで到達した時に大口のオーダー状況を確認しておきましょう。
大口のオーダー状況はFX業者などが公表しているニュースで見る事が出来ます。
#この記事は筆者(tetsuryu)の独自解釈であり内容の正確性を保証するものではありません。