テツリュウトレーディング

FX・CFDで勝つ為に必要なものはここにあり!

ドルストレートとクロスレートの特徴とFX戦略

 

 

 

【ドルストレートとは】

ドルストレート(ストレート通貨)とはドルを含む通貨ペアの事です。

為替取引は基軸通貨であるドルを介して行われるのが一般的です。その為、ドルに交換するのが目的でなくても一旦はドルに交換します。例えば円をユーロに交換する場合はまずは円をドルに交換し、その後ドルをユーロに交換します。

流動性が高く(取引量が多く)FXトレードに向いた通貨ペアは「ユーロドル(EUR/USD)」「ドル円(USD/JPY)」「ポンドドル(GBP/USD)」「豪ドルドル(AUD/USD)」「ドルカナダドル(USD/CAD)」「ドルフラン(USD/CHF)」です。

特にユーロドルとドル円はレートの変動頻度が非常に多くトレードチャンスが多い事に加えてテクニカル分析の機能し易さも抜群なので非常にお勧めです。

【クロスレートとは】

クロスレート(クロス通貨)とはドルを含まない通貨ペアの事です。その中で円を含む通貨ペアの事をクロス円と呼びます。

日本人FXトレーダーに人気が高いクロスレートのメジャー通貨ペアは「ユーロ円(EUR/JPY)」「ポンド円(GBP/JPY)」「豪ドル円(AUD/JPY)」「ユーロポンド(EUR/GBP)」などがあります。

「メキシコペソ円(MXN/JPN)」などのスワップポイントが高い通貨ペアも人気がありますが、新興国の通貨はレートの変動頻度が少なく普段の変動幅も小さいので為替差益を狙ったトレードには向きません。メジャー通貨ペアとは異なるトレード戦略でトレードすべきであり、今回の記事の解説からは割愛します。この記事の【トレード戦略】の項目での解説はメジャー通貨ペアでトレードを行う際の解説です。

メキシコペソ円のトレード戦略は以下の記事をご覧ください。

メキシコペソの特徴 メキシコペソ円のFX戦略 - テツリュウトレーディング

 

 

【ドルストレートとクロスレートの値動きの違い】

【ドルストレートのメリット】

クロスレートは直接取引されるのではないが故に直接取引される通貨ペアであるドルストレートの動きに引っ張られる形で動きます。例えばユーロ円が上昇した場合は円をドルに交換した事とドルをユーロに交換した事で結果的にユーロ円が上昇したのであり、ユーロ円そのものを取引した訳ではありません。つまりユーロ円のチャートを見て取引したのではないのでユーロ円のチャート上で売り買いのタイミングを計ろうとしても上手く行き難いのです。言い方を変えるとテクニカル分析が機能し難いという事です。その点ドルストレートの場合は直接取引されますのでテクニカル分析の定石通り動きとなり易くテクニカル分析が機能し易くなります。

直接取引されるが故に他の通貨ペアの変動による影響を受け難く分析すべき要素が少ないので、早くて正確な判断を下し易いのもメリットです。

【クロスレートのメリット】

クロスレートのメリットは関連する2種類のドルストレートが同じ方向へ動いている時は短時間で大きな値幅の利食いを狙える事です。

関連する2種類のドルストレートとは具体的にどの通貨ペアの事なのかを知る方法はクロスレートを構成する2種類の通貨をそれぞれドルと組み合わせる事で分かります。

例えばクロスレートであるユーロ円を構成する2種類の通貨は「ユーロ」と「円」です。ユーロをドルと組み合わせる事で「ユーロドル」となり、円とドルを組み合わせる事で「ドル円」となります。つまり「ユーロドル」と「ドル円」がユーロ円の関連する2種類のドルストレートです。

関連する2種類のドルストレートが同じ方向へ動いている時に短時間で大きな値幅の利食いを狙える根拠はレートが一方向へ動く要因が複数重なっている事と、その動きを妨げる要因が乏しくなっている事です。

例えばユーロ円の買いを狙っている場合にドル円とユーロドルの両方が上昇していれば、ドル円の上昇による「円売り」とユーロドルの上昇による「ユーロ買い」の2つの要因が重なっています。どちらの要因もユーロ円の上昇要因ですのでどちらか一方だけの場合よりも強力なユーロ円の上昇の根拠となります。

ユーロ円の上昇を妨げる要因があるとしたらドル円とユーロドル以外で「円買い」や「ユーロ売り」が行われている場合ですが、ユーロ円に直接関連するドルストレートはドル円とユーロドルだけです。クロスレートではドルストレートより圧倒的に取引量が少ないが故にドルストレートの変動要因に歯止めをかけれるだけの力はありません。特に全ての通貨ペアの中で取引量1位のユーロドルと2位のドル円の前ではその他の小規模取引では殆ど影響を及ぼす事が出来ないのです。

【トレード戦略】

①まずはどの通貨ペアでトレードするかとトレード期間を決めます。ここでは仮に「ドル円」「ユーロ円」「ユーロドル」の3種類で日計りのトレードする事に決めたとします。

②ファンダメンタルズ分析を行いトレードの方向性を決めます。主に最近発表された重要度の高い経済指標とその結果を受けた中央銀行の要人発言から各国の今後の金融政策の違いを確認して自分がトレードする通貨の強弱を把握します。ここでは仮に「ドルは買い」「ユーロは売り」「円は売り」と判断したとします。

③大口のオーダーが何処に置かれているか確認します。

買いオーダーが置かれている場合はそのレートで反転上昇すると考えます。買いエントリーのタイミング、又は売りポジションの決済タイミングとして利用します。

売りオーダーが置かれている場合はそのレートで反転下落すると考えます。売りエントリーのタイミング、又は買いポジションの決済タイミングとして利用します。

ストップロスのオーダーがある場合はそのレートに向かってレートが動き、到達して瞬間的に勢いが付いた後はそれまで動いていた方向への動きが鈍ると考えます。ストップロスオーダーに向かって勢いが付いている時は順張りでエントリーし、到達した後勢いが無ければ決済します。

オプションカットがある場合はそのレートから乖離し難いと考えます。そのレートより高ければ売り、低ければ買いのチャンスです。

自分がトレードを考えているレートと近いレートに大口のオーダーが無い場合は重要度の高い経済指標のサプライズや突発的な事件などの相場を掻き乱す要因が無ければオーダーがあるレートまでトレンドが続く可能性が高いので、順張りでエントリーして明確に反転し始めたらいつでもすぐに決済出来る様に逆指値を狭く調整しつつ長めにポジションを保有します。

④ドルストレートのテクニカル分析を行います。今回の3種類ではドル円とユーロドルがドルストレートです。ドルストレートは素直にテクニカル分析の定石通りのタイミングでエントリーと決済を行います。今回はドル円は買いで、ユーロドルは売りでエントリーを行います。ユーロ円はドル円とユーロドルの両方が下落基調の時に下落に勢いが付いている最中に売り、又はドル円とユーロドルの両方が上昇基調の時に上昇に勢いが付いている最中に買います。ユーロ円(クロスレート)は単独でのテクニカル分析で判断せずにドル円とユーロドル(関連する2種類のドルストレート)の動きに合わせてエントリーを行い揉み合いになったり反転し始めたら決済するのがポイントです。

【まとめ】

ドルストレートとはドルを含む通貨ペア。

クロスレートとはドルを含まない通貨ペア。

クロス円はクロスレートの一種でありドルを含まず円を含む通貨ペア。

ドルストレートのメリットはテクニカル分析が機能し易い事と監視すべき対象が少なく分析し易い事です。

クロスレートのメリットは関連する2種類のドルストレートが同じ方向へ動いている時は短時間で大きな値幅の利食いを狙える事です。

 

 

#この記事は筆者(tetsuryu)の独自解釈であり内容の正確性を保証するものではありません。