テツリュウトレーディング

FXで勝ち残る為に

FXのデイトレードのエントリーと決済の考え方

 

【前日のNY時間に起きた事を確認する】

NY時間(夏時間21:00~06:00、冬時間22:00~07:00)は経済の中心地であるアメリカの経済指標や、アメリカ政府の要人発言が集中する時間帯です。NY時間に起きたファンダメンタルズ要因は後の時間帯にも大きな影響を及ぼします。FX参加者がどのファンダメンタルズ要因に注目し、売りと買いどちらのポジションを新規で持ったのかを分析しましょう。以下のポイントを意識すると良いでしょう。

①大きなニュースだが不確定要素が多い

②政策金利に直接言及された要人発言

③金融緩和・金融引き締めの実施

④軍事衝突等の国際的緊張が急激に高まるニュース

⑤貿易に大きな影響を与える自然災害・政治的決定

⑥既に知れ渡っている情報より新たに出た情報の方が敏感に反応する。

ポジティブニュース(リスクオン)であればリスク資産が買われ、円売りになり易く、ネガティブニュース(リスクオフ)であれば安全資産が買われ、安全資産と逆相関となっているリスク資産が売られ易い傾向となります。

安全資産の代表格は「ゴールド・国債・米ドル・日本円」

リスク資産の代表格は「豪ドル・ポンド・原油・株式」

この中で注意したいのが日本円です。基本的にリスクオフの時に買われ易いのですが、世界規模での金融危機の時は所謂「キャッシュ・イズ・キング」状態になり易いです。日本人にとってキャッシュ、つまり現金とは円ですが、世界の基軸通貨はアメリカのドルです。円は海外の投資家から見れば現金というより金融商品の一つという位置づけで、彼らにとってキャッシュとはドルなのです。つまり「有事のドル買い」によってリスクオフの時でも円があまり買われない事がある点に留意しておきましょう。

「大きなニュースだが不確定要素が多い」という情報をFX投資の主な判断材料とされている場合は、確定的なニュースが出ると突然レートが非常に大きく動く事があるので、高値圏での買い増しや安値圏での売り増しを行う際は「急速に含み損が膨れ上がる形で建値からレートが大きく乖離して損失がとんでもない事に・・・」という状態にならない様に逆指値は常に狭い所に設定しておきましょう。

以上の点を意識しつつ、FX参加者の多数派が現在買いと売りどちらのポジションを保有しているのか、いつでも利食える状態か、それとも含み損になって苦しんでいるのかを把握し、ポジションの偏りとNY時間に出たニュースに関する新情報を注視したトレードを順張りメインで行うのがお勧めです。

【日足と1時間足を確認する】

まず日足を見て現在高値圏なのか安値圏なのかを把握します。次に1時間足を見てトレンドの方向性を把握します。基本的には押し戻り狙いの順張りでエントリーするのがお勧めですが、レートの変動幅が非常に小さい時や、明確にレンジ相場であると言える時は逆張りも狙います。いずれの場合も以下の3点を探します。

①もみ合いになっているポイント

取引の手がかりが乏しい時に起き易い。このポイントを抜けると、抜けた方向にトレンドが継続し易い傾向があります。抜ける確率が高い方向は上位足のトレンドと同じ方向です。

②勢い良くレートが変動したポイント

損切りが多く出た時に起き易い。勢いが継続している最中であれば順張りが成功し易い。

③反転したポイント

損切りが終わった後に起き易い。一旦ポジションの偏りが解消され、そのまま反転し続けるのであれば、解消される前とポジションの偏りの方向が逆になり易い。

上記の3点から言える事は、もみ合ったらブレイクアウトが起きるまで待つ、レート変動に勢いがついたら順張りエントリー、もみ合うか反転したら決済という流れでトレードすべきという事です。

【纏まったオーダーは何処に置かれているか】

証券会社が公開しているニュース等で、主要な通貨ペアのオーダー状況を見る事が出来ます。その中でも重要なのが大量のオーダーが入っているポイントです。どう大量に入っているかで対処法が異なります。

ドル円 リアルタイムオーダー

オーダー状況の例。この画像は筆者(tetsuryu)が参考の為に作成したものであり、実際のオーダー状況とは異なります。
【一方向のみストップロス】

ストップロス買いの場合で説明します。ストップロス売りの場合も売り買いが逆になるだけで考え方は同じです。

オーダーに近いレートになると、ストップロスによるレートの大幅変動を狙って大口の投資家が大量に買い注文を仕掛けてきます。この時のレートの変動には勢いがあり、押し目をあまりつけない場合は順張りでついて行きましょう。勢いが無く、オーダーのレートに到達出来ない場合は高値で買って利食えずに取り残される事になり易いです。その場合はポジションが買いに偏りますので、戻り売りが成功し易いです。

【一方向のみ新規】

そのレート若しくはそのレート手前で反転し易い。但し、そのレートを明確に抜けると抜ける前の方向に戻り難い。下抜けした場合はポジションが買いに偏り、上抜け場合はポジションが売りに偏り易くなります。明確に抜けた事を確認したら、偏っているポジションと反対方向でエントリーしましょう。

【NYOPカット(ニューヨークオプションカット)】

NYOPカットは、日本時間の午前0時(夏時間は23時)までを期限として指定されたレートで取引する権利という意味です。例えばドル円のオーダーで「109.5円 OP28NYカット大きめ」という形で記述される場合は、28日の日本時間の午前0時(夏時間は23時)までを期限としてドル円を109.5円で買う又は売る権利の取引数量の規模が大きいという意味です。

権利行使の期限時刻に向けて売り手と買い手の双方が自分の有利なレートへ動かそうとして取引を活発化させる事で、指定されたレート付近で以下の現象が起きます。

「値動きの頻度が多くなる」

「期限時刻までは指定レートに引き寄せられる」

「期限時刻を過ぎると指定レートから乖離する」

これはつまり「指定レート付近でポジションが溜まる」➡「溜まったポジションが一気に開放される(レート変動に勢いがつく)」➡「ある程度乖離すると多少反転する」という流れになります。これを利用した有効な取引手法は「日本時間の午前0時(夏時間は23時)を過ぎてレートが急変動し始めた時に順張りをして反転し始めたら決済」となります。

【売り買い両方】

そのレート付近になるとレート変動頻度が増えるがもみ合いになり易い。スキャルピングでの逆張りなら勝ち易いが、このタイミングでデイトレードのエントリーを行うには不向き。充分に利益が出ているのであればポジションを一旦利食い、そうでなければもみ合いから含み損が増える方向へ抜けたポイントで損切り。

【機関投資家の取引期間と決済値幅】

機関投資家はデイトレードがメインであり、損切りは30銭~40銭程度(ドル円の場合)で行う事が多いです。機関投資家は一般的な個人投資家より圧倒的に取引数量が多く、利食い・損切り共にレートの変動に大きな影響を及ぼします。

機関投資家はエントリータイミングはバラバラであっても、決済のタイミングは類似している傾向があります。特に纏まった損切りを行うタイミングは概ね同じであり、瞬間的に大きくレートが動く事がよくあります。損切りが終わればポジションの偏りが解消されますので、一旦それまでの方向への動きが鈍ります。つまりデイトレードで見たレートの変動幅の目安はドル円の場合「30銭~40銭程度」+「ロスカットによる変動」となります。ロスカットによる変動はポジションの偏りがどの程度あるかによって異なりますが、短時間で一気に動く幅は10銭~20銭程度である事が多いです。ストップロスを巻き込んだ場合は約50銭、巻き込まなかった場合は30銭~40銭程度の変動がデイトレードで意識すべき変動幅と言って良いでしょう。

【頭と尻尾はくれてやれ】

ドル円でトレードする事を前提としてお話します。ドル円以外でトレードなさる場合はその通貨ぺアの値幅に応じて決済幅を調整してください。通貨ぺアの値幅の大きさは以下の順になる事が多いです。

ポンドドル ≧ ポンド円 > ユーロドル ≧ ユーロ円 > ドル円

底で買って天井で売るを実現するのは至難の業です。50銭動くとしても、ベテランの機関投資家でも30銭~35銭が現実的に狙える利幅の限界です。個人投資家は機関投資家より圧倒的に投資額が小さい為、機関投資家の様に大量のポジションを入れて強引にレートを自分の都合の良い方向へ動かす事はまず無理です。その為、一回のデイトレードでの利食い幅は30銭よりも小さい値幅を狙うのが現実的です。

機関投資家はレンジ相場の時はあまり手を出さず、明確にトレンドが発生している時を狙ってどんどん順張りで仕掛けて行くというやり方でのトレードが多いので、ブレイクアウト発生直後から30銭~50銭動くと考えます。

【例】 109.5円で上方向へブレイクアウト発生。この場合は109.8円~110.0円が一旦の上限であると考えます。109.6円で新規買いしたとすると109.8円~109.9円未満が狙い目となります。20銭~25銭での利食いがお勧めです。

 

【リスクリワードの決め方】

FXトレードの全てを自分の狙い通りの時間と利食い幅での利食いで終わらせるのは不可能です。安定性を重視するのであればどうしても損切りする必要があります。目先の損益よりもトータルでプラスを維持する為に勝率と一回の平均利食い幅から損切りの幅を決めます。一回でとるポジション数量は常に同じとし、一気に大量のポジションをとって強引に損失を取り戻そうとするのは避けましょう。

【例】10回トレード 勝率60% 利食い20銭 一回一万通貨でエントリー

対円通貨ペアの場合は一万通貨で20銭の利食いですと2000円の利益です。10回トレードして勝率60%ですと6回利食いをした事になりますので、2000円 × 6 で12000円となります。4回損切りをしていますので、この4回の合計損切り金額が12000円を超えると負けです。1回の平均損切り金額を3000円以下とする必要があります。つまり一回の損切りは30銭以下とすべきです。逆指値が浅すぎると損切りばかりとなっていつまでたっても儲かりません。最初は30銭として含み益が増えたら逆指値を浅くずらすのがお勧めです。

【トレーリングを活用する】

【エントリーの考え方】

含み益が増えたら逆指値を浅くずらす。これをトレーリングと呼びます。トレーリングは含み益がまだ伸びそうですが急落(又は急騰)した時に備えていち早く決済して含み益の減少を抑えたい時に有効な手法です。

トレーリングを有効に使う為には明確にトレンドが発生している時に順張りでエントリーしましょう。逆張りで含み益を大きく伸ばすのは非常に困難です。何故ならピンポイントでトレンドが転換するポイントをものの見事に当てる必要があるからです。その点順張りならば多少間違ってエントリーしてもそのトレンドが続く限りは含み益となります。つまり逆張りより順張りの方がチャンスが多く且つ負け難く且つ利益が大きくなり易いのです。一瞬の隙を狙って小さな利益を積み重ねるスキャルピングなら逆張りでエントリーする事も珍しくありませんが、ある程度含み益を伸ばすデイトレードならば順張りメインでトレードしょう。

トレンドの方向性はあっているのに一時的な大き目の押し戻りによって逆指値に刺さって損切りばかりとならない様に、トレーリングを積極的に行うのであればなるべく押し戻りが小さい綺麗な右肩上がり(又は綺麗な右肩下がり)のトレンドを狙いましょう。狙う際のコツは以下のポイントを確認しましょう。条件が多く揃っている時程確度が上がります。

①ボリンジャーバンドの幅が拡散し続けている最中

②バンドウォークが発生している

③ストキャスティクスが上昇トレンドなら上(80%程度が目安)に停滞して落ちてこない。下降トレンドなら下(20%程度が目安)に停滞して上がってこない。

④長く続いたレンジ相場をブレイクアウトした後に発生したトレンド

⑤移動平均線(設定値20)に明確な傾きがある(はっきりとした右肩上がり又は右肩下がり

上昇トレンド継続

黒四角で囲んだ所が長く続いたレンジ相場。そこから黒矢印の方向へブレイクアウト発生。ボリンジャーバンドの幅を拡散させながら+1から+2シグマ近辺でバンドウォーク発生。移動平均線の傾きが明確な右肩上がりとなり、ストキャスティクスが80%を超えた位置で停滞している。(黒〇で囲んだ所)
TradingView提供のチャート

上記の画像は典型的な上昇トレンドの例であり、是非とも買いでのエントリーを狙いたい状況です。


【トレーリングの逆指値の設定位置】

まずはトレンド継続の定義を把握しておきましょう。トレンド継続の定義を満たさなくなった時が順張りでエントリーした際の損切りポイントとなります。

上昇トレンドの定義は以下の①と②の両方を満たしている事です。①と②の両方を満たしているとレジスタンスラインとサポートラインが右肩上がりになります。

①直近の高値を更新している

②安値を切り上げている

上昇トレンド

黒線はレートの推移を表わす線です。赤線がレジスタンスライン、水色線がサポートラインです。どちらも右肩上がりとなっており、上昇トレンドであると認識出来ます。



下降トレンドの定義は以下の①と②の両方を満たしている事です。①と②の両方を満たしているとレジスタンスラインとサポートラインが右肩下がりになります。

①直近の安値を更新している

②高値を切り下げている

下降

黒線はレートの推移を表わす線です。赤線がレジスタンスライン、水色線がサポートラインです。どちらも右肩下がりとなっており、下降トレンドであると認識出来ます。



上記の条件を意識した上で以下の画像で具体的な逆指値の設定位置とずらし方を説明します。

買いエントリーする場合で説明します。

まず上昇トレンド発生中である事を確認します。サポートラインで明確に反転上昇したと言えるポイントで買いエントリーします。逆指値はトレンドチャネルの値幅の半分の幅で直近安値の下に設定します。

#トレンドチャネルとは、サポートライン以上レジスタンスライン以下のゾーンの事です。

例えばトレンドチャネルの値幅10銭、直近安値のレート110.5の場合は逆指値の設定位置は110.45となります。

 

次に買いエントリーした後も上昇トレンド継続の定義を満たしている事が確認出来る状態になってから逆指値を最初の設定値より高いレートに変更します。変更位置の考え方は最初に逆指値を設定した時と同じです。

例えばトレンドチャネルの値幅10銭、買いエントリーレート110.55、直近安値のレート110.5、最初の逆指値110.45。その後、上昇トレンドが継続して行く中で110.55まで一旦下がるもそれより低いレートにはならずに上がって行く展開になった場合は110.55を新たな直近安値としてトレンドチャネルの値幅の半分の幅である5銭下の110.5に逆指値を変更します。図で表すと以下の様になります。

上昇トレーリング

上昇トレンドの発生を確認して赤〇で買いエントリー。赤水平線が最初の逆指値。その後、直近の高値を更新し、直近の安値を割り込まずに上昇した事が確認出来る水色〇のポイントで逆指値を水色水平線にずらす。

売りエントリーする場合でも買いと売りが逆になるだけでやり方は同じです。以下の図は売りエントリーでのトレーリングの例です。

下降トレーリング

下降トレンドの発生を確認して赤〇で売りエントリー。赤水平線が最初の逆指値。その後、直近の安値を更新し、直近の高値を超えずに下落した事が確認出来る水色〇のポイントで逆指値を水色水平線にずらす。

【時間帯毎の値動きの特徴を把握する】

時間帯によって「値幅・トレンドの継続し易さ・ブレイクアウトの発生率」等が異なります。以下の記事で詳しく解説しております。

tetsuryu.com

どの時間帯でトレードすべきか迷った場合はNY時間(夏時間21:00~06:00、冬時間22:00~07:00)がお勧めです。トレンドが継続し易く、エントリー・決済共に狙い目が分かり易いです。アメリカの重要度の高い経済指標発表後に値動きが荒くなり、その後値動きに落ち着きが見えてきたタイミングで順張りでエントリー。数時間トレンドが継続し、トレンドの反転や、もみ合いが発生したら利食いという展開になる事が多いです。NY時間のお勧め通貨ペアは「ドル円」「ユーロドル」「ポンドドル」です。この3つの通貨ペアの中から明確にトレンドが発生している通貨ペアで順張りでのエントリーを推奨します。

【まとめ】

順張りでのエントリーを基本とし、20銭~25銭を利食いの目安とする(ドル円の場合)。損切りは30銭程度に設定し、明確にトレンドが継続して行くのであれば必要に応じてトレーリングを行う。

以下の順番で相場を分析します。

①NY時間に起きた事を確認し、FX参加者の主な関心事を把握する。

②日足と1時間足を確認し、トレンドの方向性を把握する。

③オーダー状況を見て、どのあたりのレートで「もみ合い」「トレンド反転」「レート変動に勢いがつく」かを予測する。

 

#この記事は筆者(tetsuryu)の独自解釈であり内容の正確性を保証するものではあません。